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お昼過ぎに当店へご来店下さいましたお客様は、
大学で美術学科デザインコースを専攻されておられます吉川様です。
吉川様は現在大学でタイポグラフィを学ばれており、その延長線上で篆書体等に興味を持たれその中でも特に小さなスペースに文字を構成し表現する手彫りの印鑑に興味を持たれたようです。
現在古美術研修中とのことで手彫り印鑑の工程をぜひ見学されたいということでした。
その様子を少しご紹介したいと思います。
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見学して頂きました内容は、大槻先生が1つの印鑑を字入れし、荒彫り、仕上げ、捺印するまでの工程をじっくりと先生の横でお話や説明を聞きながら熱心にメモを取られながら質問をされたりしておられました。
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私共は見慣れた光景ではありますが、
吉川様は大変興味深そうに
見られておられました。
鏡文字(文字を反対)を書くことがどんなに難しく、熟練の経験と技が必要なのかは
実際に見てみないと伝わらない部分もあると思います。
墨を使用し筆で一筆一筆丁寧に捺印した時のバランス・
文字の美しさを頭の中に描きながら丁寧に時間をかけて描かれます。
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普段なかなか実際に目の前で実際に印鑑ができあがる様子を見る機会はないので熱心に見学されておられました。
写真等で印章の彫刻工程を見るよりも実際に大槻先生が印章に文字を入れ彫刻される様を見ると圧倒される方が多いです。
ほんの1cm~2cmまでの円の中にたくさんの文字をバランスよく字を緻密に繊細に出来上がりをイメージしながら描くがことがどれほどに大変な作業なのかが大変よく分かります。 |
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最もこの字入れという作業が時間がかかり経験がいる部分でもあります。 職人ならではの経験と技術が必要とされる大変重要な作業工程の1つです。
ですので、最近ではパソコンのソフトや専門フォントを使用した機械彫りや機械を使用した手仕上げ彫りが増えたのはこの字入れという作業ができない職人の方が多いのが現実でもあります。
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落款にも興味をもたれてましたので大槻先生が吉川様のお名前を使った落款をその場で制作されました。 |
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最後に一緒に記念撮影をして頂きました。
実際に大槻先生が字入れをし、荒彫り・仕上げと進めていくうちに
大槻先生の無駄のない熟練の技によってただの印章の素材であったものに
最高級の手彫りの技術によってみるみるうちに文字が彫刻され、
世界に1つの唯一無二の魂のこもった印鑑ができあがっていく様は圧巻です。
また印章だけでなく、落款についても色々とお話をされたり、質問に答えられたり、
実際に落款を彫刻してみせたりと
大槻先生も熱心な吉川様のお姿に応えるようにじっくりとお話されておられました。
当店では本物の印章について、完全手彫りの技術の素晴らしさ、
本物の職人ならではの技、それを少しでも触れ実感して頂けたようです。 |
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・・・・最後に吉川様からの見学の感想を頂いておりますので掲載させて頂きます・・・・・・・
見学では割り付けから仕上げに至るまでの行程を
とても間近に見学をすることができ、大変勉強になりました。
同時に作品に対する愛情、情熱は想像以上のものであり、
「娘を嫁に出すよう」とできあがった印鑑を丁寧に仕上げて
いらっしゃった先生がとても印象的でした。
見学を終えて、私自身も制作に対する意識を向上させ、
愛情と情熱を持って今後も制作していきたいと強く感じました。
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